​研究内容

 優れた分析・計測技術は、科学技術や産業の根幹を支えるものです。より高感度でより正確な計測、また、従来測定できなかったものを計測する技術こそが、サイエンスのブレークスルーを生み出します。近年のナノテクノロジーの進展によって、物質科学から生命科学の多分野において、ナノスケールの物性を計測し、分析する技術の必要性が高まっています。

 

 私の研究は、ナノスケールでの光挙動を制御する「ナノフォトニクス技術」によって、分子や固体中の「電子スピン」を高感度・高精度に計測する技術の開拓を目指しています(Fig. 1, 2)。また、電子スピン計測から明らかになる分子情報やナノ環境情報を、積極的に利用する分析センシング技術の開発も行っています。特に生体試料(細胞や線虫などの小動物)において細胞レベルの温度計測や熱応答特性に関する研究と、有機デバイス内のスピン挙動を調べる計測手法の研究を行っています。(Fig. 3, 4)

Fig.1: Optical nanofibers

Fig.1: Optical nanofibers

Nano Lett.  11, 4362 (2011).

Sci. Rep. 5, 9619 (2015).

Fig.2: Diamond nanoparticle quantum device

Nanotechnology 27, 455202 (2016).

Opt. Express 20, 10490 (2012).

Fig.3: Fluorescent nanodiamonds in cells.

Nanoscale Adv. (2020).

Fig.4: Quantum thermometry of worms

MS submitted (2020).

 このような研究内容ですので、化学や物理学と言った特定の学問分野では完結せず、学際的な境界領域がメインフィールドになります。物理学・電子工学・フォトニクスをベースに電子スピンの量子計測応用や新しい概念の電子スピン共鳴装置の開発を行いつつ、様々なナノ光デバイスを化学分析や一細胞解析に応用していく応用研究を行っています。共同研究者も、量子エレクトロニクスや情報科学の研究者から医学部などの細胞機能の研究者まで、幅広い分野と連携しています。

 

 産業界への展開としては、私がこれまで開発してきたナノ光ファイバというデバイスは、蛍光性ナノ粒子の超高感度検出が可能です。この技術は情報通信や化学分析計測への応用が期待され、2015年に堀場雅夫賞も受賞しています。その時の解説記事はこちらをご参照下さい。

Masazumi Fujiwara

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